有料老人ホームの選び方

有料老人ホームの最大の特徴は、介護付、住宅型、健康型の3つの種類に分類されていると言う点です。

 

そのため選び方に際しても、それぞれの種類の特徴を踏まえておくことが必要です。

 

まず要介護認定を受けている、そのため常に介護職員によるサービスを受けたいと言う人の場合です。

 

このような方の場合は、介護付有料老人ホームを選択するのが望ましいです。

 

また健康に特別、支障はないと言う人でも、自立している人、要支援段階の人を対象とした介護付有料老人ホームであれば、切れ目のない介護サービスの提供を受けることができます。

 

加えてこの施設に関しては、終の棲家としての役割も備えています。

 

そのため入居してから生涯にわたり生活できる施設を探していると言う人の場合も、こちらを選択すると良いです。次に体の状態にはそれほど不安はないが、安心できる住居で生活をしたいと言う人、また必要な部分にだけ支援が欲しいと言う人の場合です。

 

この場合は、住居型有料老人ホームが適しています。文字通り、住居の提供を主としているため、介護サービスは外部サービスの利用が基本です。

 

ですから、自分の残存機能などを活かしつつ、安心した生活を送ることができます。

 

最後にまだまだ健康に支障はない、自立しており、悠々自適な生活を施設で送りたいと言う人です。

 

このような人は、健康型有料老人ホームが最適です。

 

食事の提供や家事援助などを受けることができるので、自分らしい生活を送ることが可能です。

 

ただしこの場合、入居途中に健康状態が悪化し、介護を必要とする状態になった場合には、退去や転居を依頼されることもあるので、その点は要注意です。

 


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高級老人ホームと安いところはどう違うのか

介護付きの老人ホームの1か月に必要な費用は、平均27万6000円です。

 

低額なところは8万円ほど、高額なところは50万円や80万円という施設もあります。

高級老人ホームでは、毎月の費用以外に入居一時金と言うものが必要です。

 

これが2000万円から4000万円くらい必要なところが多く、マンションが一室買えるような価格です。

 

では、高級老人ホームと一般的な値段の老人ホームでは、どこがどう違うのでしょうか。

 

費用の違いはどこにあるのでしょうか。

 

まず、大きな差は立地でしょう。一等地に工夫を凝らした建物をつくれば必然的に費用も高くなります。

 

お部屋の広さも18平方メートルとワンルームマンション程度の施設もあれば、その何倍もの広さのお部屋になっている施設もあります。そしてもう一つは、人員配置が関わってきます。

 

月額費用が77万円の施設は、職員1人に対し要介護者は1.1人でした。

 

月額費用が30.7万円の施設は職員1人に対し要介護者は1.8人、月額費用が15.2万円の施設は職員1人につき要介護者は2.2人でした。

 

高級老人ホームの方が、職員1人の要介護者が少ないということが判ります。

 

食事にも違いが見られます。

 

飲みこむ力が衰えている人には、細かく刻んだキザミ食が提供される施設がほとんどです。

 

しかし高級老人ホームの中には、いったん細かく刻んだものを固めて、見た目は普通食と変わらない状態にしている所もありました。老人ホームを選ぶときは、場所と費用だけで選びがちですが、どのようなサービスが必要かも大切です。

 

介護の必要のない元気な人であれば、不要なサービスを外すことで手ごろな施設が見つかることもあります。