高級老人ホームと安いところはどう違うのか
介護付きの老人ホームの1か月に必要な費用は、平均27万6000円です。
低額なところは8万円ほど、高額なところは50万円や80万円という施設もあります。
高級老人ホームでは、毎月の費用以外に入居一時金と言うものが必要です。
これが2000万円から4000万円くらい必要なところが多く、マンションが一室買えるような価格です。
では、高級老人ホームと一般的な値段の老人ホームでは、どこがどう違うのでしょうか。
費用の違いはどこにあるのでしょうか。
まず、大きな差は立地でしょう。一等地に工夫を凝らした建物をつくれば必然的に費用も高くなります。
お部屋の広さも18平方メートルとワンルームマンション程度の施設もあれば、その何倍もの広さのお部屋になっている施設もあります。そしてもう一つは、人員配置が関わってきます。
月額費用が77万円の施設は、職員1人に対し要介護者は1.1人でした。
月額費用が30.7万円の施設は職員1人に対し要介護者は1.8人、月額費用が15.2万円の施設は職員1人につき要介護者は2.2人でした。
高級老人ホームの方が、職員1人の要介護者が少ないということが判ります。
食事にも違いが見られます。
飲みこむ力が衰えている人には、細かく刻んだキザミ食が提供される施設がほとんどです。
しかし高級老人ホームの中には、いったん細かく刻んだものを固めて、見た目は普通食と変わらない状態にしている所もありました。老人ホームを選ぶときは、場所と費用だけで選びがちですが、どのようなサービスが必要かも大切です。
介護の必要のない元気な人であれば、不要なサービスを外すことで手ごろな施設が見つかることもあります。